「ダラス駐在が決まったんだけど……何から手をつければいいの?」
みんとこのガイドは、日本からダラス(北テキサス)へ駐在赴任が決まった方〜着任後1〜2ヶ月の方を対象に書いています。家族帯同・単身どちらにも対応できる構成にしました。
ダラス駐在準備は「4ステップ」で進める
駐在準備は、大きく4つのフェーズに分けて考えると迷いません。まずは全体マップで流れをつかみ、それぞれの詳しい記事に進んでください。
フェーズ1:駐在が決まった(出発2〜3ヶ月前にやる役所手続き・引越し業者)
フェーズ2:渡米直前(出発1ヶ月前〜当日の荷物・初期装備・予防接種)
フェーズ3:着任直後(到着〜1〜2週間でやるSSN・住居・銀行)
フェーズ4:慣れてきた(着任1ヶ月〜:クレカ・免許切替・車購入)
このページは駐在スタートの全体マップです。各フェーズの最後にあるボタンから、より詳しい手順とフェーズ別の専用記事に進めます。
フェーズ1:駐在が決まったら(出発の2〜3ヶ月前)



①在留届・パスポート・ビザの確認
赴任が確定したらまず最初に動くべきは身分関係の書類です。パスポートの残存期間は最低6ヶ月以上必要なので、出発時点で半年を切る場合は早めの更新を。家族全員のパスポートも忘れずに。
- パスポートの残存期間チェック(家族全員分)
- ビザ取得(会社のサポートに従う・E-2、L-1、H-1Bなど)
- 配偶者・子のビザ申請(E-2S、L-2など)
- 在留届の準備(渡米後3ヶ月以内に提出、オンラインで完結)
在留届は渡米後に出すものですが、家族構成や住所などの情報を事前にまとめておくと現地で慌てません。
②国際運転免許証の取得
テキサスでは渡米後90日以内にテキサスの運転免許への切り替えが必要ですが、その間は国際運転免許証+日本の免許証で運転できます。出発前に必ず取得しておきましょう。
- 各都道府県の運転免許センターで即日発行(手数料2,350円)
- 有効期限は発行から1年
- 家族で運転する予定の人全員分を取得
③引越し業者の選定と日本側住居の整理
国際引越しは見積もり〜実施まで1〜2ヶ月かかります。3社以上から相見積もりを取って比較するのが鉄則。
- 船便(2〜3ヶ月後到着・大物向け)と航空便(2週間後到着・必需品向け)を使い分け
- 会社負担分のグレードを確認(家具梱包・通関費用込みか)
- 賃貸の解約手続き・持ち家なら賃貸に出すか管理会社契約
- 不要品の処分(メルカリ・ヤフオク・粗大ゴミ予約)
④子供の学校手続き(家族帯同の場合)
子供を連れて行く場合、現地校 or 日本人学校 or 補習校の選択が必要です。学区によって入学可能な学校が決まるので、住居選びとセットで考えます。
- 日本での在籍校に「海外赴任のため転出」を伝える
- 成績証明書・在学証明書を英文で取得(編入に必要)
- 予防接種記録の英文証明(学校提出用)
- 北テキサスの日本人学校・補習校の情報収集
⑤住民票・税金・年金の手続き
1年以上の海外赴任なら、住民票を抜いて「非居住者」になるのが一般的です。これにより住民税・国民健康保険料が免除されます。
- 市区町村役場で海外転出届を提出(出発2週間前〜当日)
- マイナンバーカードは継続利用可能(一時的に効力停止)
- 確定申告が必要なら出国前に納税管理人を指定
- 国民年金は任意加入できる(将来の年金額を維持したい場合)
住民票を抜くと住民税・健康保険・年金が止まる代わりに、日本の銀行口座や証券口座にも制限がかかる場合があります。事前に各金融機関に確認を。
フェーズ2:渡米直前(出発1ヶ月前〜当日)



①初期装備のクレジットカードを作る
渡米直後は「アメリカのクレジットヒストリーがゼロ」の状態で、現地のカードを作るのが極めて困難です。日本で作る米国系カードを必ず1〜2枚持参しましょう。
- JAL USAカード:日本で作れる米国発行カード。ベーシック$35/プレミアム$85(FNBO発行・Mastercardのみ)
- 三井住友VISA・JCBゴールドなど:日本のクレカも保険・特典付きなら最初の数ヶ月の決済に使える
- Apple Card(iPhoneユーザーは渡米後すぐ作れる選択肢)
②荷物パッキング(船便・航空便・手荷物)
荷物は「いつ到着するか」で分けて考えます。手荷物には2週間生活できる最低限、航空便は当面の必需品、船便は2-3ヶ月後で問題ないもの。
- 手荷物必須:パスポート・ビザ書類・現金・薬・着替え2週間分
- 航空便:日用品・調味料・子供のおもちゃ・薬の予備
- 船便:家具・布団・大型家電・本・季節物の服
- 持っていくと喜ばれるもの:日本食材・調味料・電気炊飯器(電圧対応モデル)
③予防接種と医療記録
アメリカ入国時に予防接種記録が必要なケースは少ないですが、子供の学校入学には英文の予防接種記録が必須です。
- 母子手帳の予防接種記録を英訳・公証
- 必要な予防接種を出国前に追加(インフルエンザ・MMR等)
- 常用薬は2〜3ヶ月分を持参(処方箋を英訳しておくと安心)
- 歯科治療は出発前に完了(米国の歯科は高額)
④米国SIM・通信手段の準備
渡米当日から通信が必要になります。日本でSIMを準備しておくか、現地空港でプリペイドSIMを買うかの選択。
- 日本で予約できる米国SIM:Mobal、HanaCellなどが日本語サポートあり
- 現地で本格契約:T-Mobile・AT&T・Verizonの3大キャリア(SSN取得後がスムーズ)
- 家族用:US Mobileなど格安MVNOの選択肢も
⑤日本の銀行・証券口座の整理
非居住者になると日本の金融機関の取扱が大きく変わります。出発前に整理しておきましょう。
- 給与振込口座を残す or 切り替える
- クレジットカードの引落口座・連絡先・住所変更
- 証券口座:海外転出時に売却 or 一部維持の判断(NISAは出国時に解約必要なケースあり)
- Wiseアカウント開設:日米間の送金手数料を抑える
フェーズ3:着任直後(到着〜1〜2週間以内)



①ソーシャル・セキュリティ・ナンバー(SSN)の申請
SSNはアメリカ生活のすべての基盤です。渡米後10日以上経ってから申請する必要があるので、到着後すぐ動かず、まず住所を確定させてから動きます。
- 最寄りのSocial Security Administrationオフィスに予約 or ウォークイン
- 必要書類:パスポート・I-94・ビザ書類・住所証明
- 申請後2〜4週間でSSNカードが郵送される
- 配偶者(E-2S・L-2EAD)はEAD取得後にSSN申請
SSNが届くまでは銀行口座開設・電気契約・携帯本契約などほぼ全てが止まります。住所を素早く確定させて、できるだけ早く申請することが重要です。
②住居入居と公共料金の手続き
会社の手配でホテル滞在中に物件を決めて、契約後すぐに公共料金の名義変更を進めます。
- 賃貸契約(リース)の締結:身分証・所得証明・前家賃
- 電気:テキサスは自由化されているので業者選択(後述のEnergy Ogreで最適化可能)
- 水道:市の水道局に登録(地域により申請方法異なる)
- インターネット:Spectrum・AT&T Fiber・Frontierから選択
- ゴミ収集:賃貸物件は管理会社経由、戸建ては自治体経由
③米国の銀行口座を開く
SSNが届いてから本格的な銀行口座を開設します。Bank of America・Chaseなどの大手か、ネット系のCharles Schwab・Fidelityが駐在員に人気です。
④子供の学校入学手続き
住所が確定したら、その学区の公立校に編入手続きをします。予防接種記録の英文証明・成績証明書・パスポート・賃貸契約書が必要です。
- 学区のEnrollment Officeに予約して訪問
- ESL(英語サポート)プログラムへの登録手続き
- 通学方法(スクールバス申請 or 親送迎)
- 給食・購買・課外活動の確認
⑤詳細チェックリスト(着任10選)
着任直後の細かいタスクは10項目のチェックリストにまとめてあります。スマホで開いて進捗チェックしながら使ってください。
フェーズ4:慣れてきたら(着任1ヶ月〜)



①クレジットヒストリーを育てる
SSN取得後3〜6ヶ月でクレヒススコアが付き始めます。最初の1年で2〜3枚のカードを使って積み上げるのが王道。
- JAL USAカード→Apple Card→主要銀行のカードへステップアップ
- 毎月利用&全額返済でスコアを伸ばす
- Credit Karmaで無料でスコアモニタリング
②テキサス運転免許への切り替え
テキサスは渡米後90日以内にテキサス免許への切り替えが必要です。日本の免許からの切り替えは筆記・実技両方のテストを受けます。
- 最寄りのDPSオフィスに予約
- 必要書類:SSN・パスポート・I-94・住所証明2点・自動車保険証券
- 筆記テスト(日本語可・事前に問題集を勉強)→実技テスト
- 子供(16歳以上)も同じ手続きが必要
③車購入・自動車保険
テキサスは車がないと生活できません。新車・中古車・リースの3択ですが、駐在期間と家族構成で最適解が変わります。
- 3〜5年駐在ならリース or 中古車購入が経済的
- クレヒスが浅いと自動車ローン金利が高い(現金購入も検討)
- 自動車保険は最低限の州法定額+アンブレラ保険推奨
- 会社の関連会社割引(GeicoやProgressive等)も確認
④健康保険・歯科保険の見直し
会社の医療保険プランを選択します。HMO・PPO・HDHPの違いを理解して、家族構成と予算で選びましょう。
- HMOは安価だが指定医療機関のみ/PPOは自由度高いが高め
- HSA(健康貯蓄口座)対応プランなら税制優遇あり
- 歯科・眼科は別契約のことが多い
- JALファミリークラブ海外保険など日本側保険との二段構えも検討
⑤次のステップへ:駐在生活を快適にする
ここから先は「スタートガイド」を卒業して、いかにアメリカ生活を楽しむか・お得にするかのフェーズに入ります。
- 💰 貯める:電気代の最適化・送金手数料の削減・クレカ攻略
- 📈 増やす:米国証券口座開設・投資の始め方
- ✨ 使う:週末旅行・スポーツ観戦・Trader Joe’sなどダラス生活の楽しみ
- 🛡 守る:VPN・なりすまし対策・保険最適化
よくある質問
- 駐在が決まってから出発まで、最低どのくらいの準備期間が必要ですか?
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最低でも2ヶ月、できれば3〜4ヶ月は欲しいです。ビザ申請に1〜2ヶ月、引越し業者の見積〜実施に1ヶ月、子供の学校手続きに2〜3週間など、並行作業でも余裕を持ちたいタスクが多いためです。1ヶ月以内の急な辞令の場合は、家族の渡米時期をずらして単身先行が現実的です。
- 配偶者ビザ(E-2S・L-2)で就労許可(EAD)はいつから使えますか?
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L-2配偶者は2022年から自動的に就労許可付与(I-94記載確認)、E-2S配偶者は別途EAD申請が必要で取得まで4〜6ヶ月かかります。在宅副業や日本側からの委託業務も「米国内で行えば就労」とみなされるので、EAD取得前の業務は要注意です。
- 渡米時にクレジットカードは何枚持っていくべきですか?
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最低2枚は推奨です。1枚は日本のメインカード(VISA/Mastercardゴールド以上、海外保険付帯)、もう1枚はJAL USAカードなど米国発行カード。米国カードがあると到着初日からアメリカでのクレヒス積み立てが始まります。家族カードも夫婦それぞれの名義で持つと安心。
- 住民票を抜くべきか残すべきか、判断基準は?
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1年以上の海外赴任なら抜くのが一般的です(住民税・国保・年金が止まる)。ただし日本のNISA口座や一部の証券口座は非居住者だと制限がかかります。会社の人事や税理士と相談して、家族構成・帰国予定・資産状況で個別判断するのが安全です。




