渡米して数か月、家族のスマホがほぼ毎日のように知らない番号から鳴り続けて、ノイローゼ気味になった経験はないでしょうか。実はテキサスは、全米でもスパム電話・ロボコールが特に多い州として有名です。
我が家でも渡米直後、しろのスマホに1日5〜10件のスパム電話がかかってきて、「アメリカってこんなに電話鳴る国なの?」と本気で困りました。中にはIRS(内国歳入庁)や銀行を名乗る巧妙な詐欺電話もあり、英語に慣れていない駐在員ほどターゲットにされやすいのが現実です。
今回は、テキサス在住の日本人家族が今日からできるスパム電話・ロボコール対策を、実体験を交えてまとめます。子供にスマホを持たせ始めるご家庭にも必読の内容です。
しろテキサスのスパム電話が異常に多い理由
民間調査会社Truecallerやロボコール対策企業の年次レポートでは、テキサスはスパム電話被害州ランキングで毎年トップ5の常連です。ダラス・フォートワース都市圏(DFW)は人口が多く、富裕層も集中しているため、詐欺グループの標的になりやすい地域です。
- 渡米直後にSSN(社会保障番号)を取得 → 公的データベース経由で番号が拡散
- アパート契約・銀行口座開設・公共料金契約で電話番号を提出する機会が多い
- 英語に不慣れな声色は「だましやすい相手」と判断されやすい
- 「日本人=詐欺被害ニュースで認知度が高い」と知られている
渡米直後の最初の半年は特に集中砲火を浴びがちです。最初に対策を入れておけば、その後の鳴り続けるストレスを大幅に減らせます。
駐在員家族が遭いやすい3つの詐欺パターン
① IRS(内国歳入庁)を名乗る税務詐欺
「あなたには未納税金がある。今すぐ支払わないと逮捕状を発行する」という脅し系の電話。Caller IDがワシントンDCの市外局番(202)になっていることが多く、音声は機械的な英語の自動音声で恐怖を煽ってきます。
IRSは絶対に電話で支払いを要求しません。最初の連絡は必ず郵便で届く正式なレターです。「電話で個人情報を聞かれた」「ギフトカードで払えと言われた」時点で100%詐欺です。
② Amazon・USPS・FedExの配送詐欺
「Amazonの注文がキャンセルされました、確認のため番号を押してください」「荷物の配送に問題があります、リンクをクリックしてください」という配送系のSMSや音声メッセージ。リンクを踏むとフィッシングサイトに飛ばされ、クレジットカード情報を抜かれます。
Amazonの正式な連絡はアプリ内のメッセージとメールのみ。電話・SMSで「確認番号を押せ」は全部詐欺と覚えておきましょう。
③ 銀行・クレジットカード会社のなりすまし
「あなたのカードに不審な利用がありました、本人確認のためカード番号と暗証番号を…」という銀行・クレカ会社のなりすまし。Chase、Bank of America、Citiといった大手の名前を出してくるので、実際にその銀行を使っている人はうっかり信じてしまいがちです。
本物の銀行は電話で「カード番号全体」や「暗証番号」「SSN全桁」を聞いてくることはありません。少しでも怪しいと感じたら一度切って、カード裏面の公式番号に自分でかけ直してください。
今すぐできるスパム電話対策5選
ここからは具体的な対策です。全部やる必要はありませんが、①と④だけでも入れれば体感8割は減ります。
キャリアの無料スパムフィルターを有効化(T-Mobile Scam Shield・Verizon Call Filter・AT&T ActiveArmor)
National Do Not Call Registry(donotcall.gov)に番号を登録(無料・5分)
スパムブロックアプリを導入(Hiya・Truecaller・RoboKillerなど)
iPhoneの「不明な発信者を消音」機能をON(設定→電話→不明な発信者を消音)
知らない番号は出ない・ボイスメールで判断を家族ルールに
キャリア純正フィルターは「無料で最強」
意外と知られていないのが、大手キャリア3社が追加料金ナシで詐欺電話ブロック機能を提供していること。T-Mobileユーザーは「Scam Shield」アプリをダウンロードしてONにするだけで、明らかな詐欺電話は自動的にブロックされます。
- T-Mobile:Scam Shieldアプリ(無料) / Scam Block機能
- Verizon:Verizon Call Filter(無料版あり) / 有料版は$2.99/月で詳細フィルター
- AT&T:ActiveArmor Mobile Security(無料) / 詐欺・スパム自動ブロック
- Mint Mobile・Visible等のMVNO:iPhone標準機能+無料アプリで対応
Do Not Call Registry登録は5分で終わる
連邦取引委員会(FTC)が運営する公式の電話勧誘拒否リスト。donotcall.gov で電話番号とメールアドレスを入力して認証メールから登録するだけで、正規のテレマーケティング業者からの電話は止まります。(残念ながら違法な詐欺グループには効果薄ですが、合法なセールス電話は確実に減ります)
もし引っかかってしまったらの緊急対応
うっかり個人情報を伝えてしまった、リンクをクリックしてしまった、という場合の対処順です。スピードが命なので、24時間以内に動くこと。
銀行・クレジットカードに連絡:カード裏面の番号に電話して停止・再発行依頼
全パスワードを変更:メール・銀行・SNS・Amazonなど主要サービス
クレジットレポートのフリーズ:Equifax・Experian・TransUnion 3社で実施(無料)
FTCに通報:reportfraud.ftc.gov で詳細を提出
地元警察にも連絡:被害届の控えがあると保険・カード会社の補償交渉に有利
クレジットレポート3社のフリーズ(Credit Freeze)は、駐在員が遭った場合の最重要対応です。SSNが漏れている可能性があれば、新規ローンやカード発行ができないように凍結しておくと被害拡大を防げます。
よくある質問
- Q. 子供のスマホもスパム電話の対象になりますか?
-
なります。米国では小学生からスマホを持つ子も増えており、子供が詐欺電話に出てしまうケースも報告されています。明日の記事で紹介する見守りアプリと組み合わせて対策を。
- Q. 知らない番号は全部無視でいい?
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基本はYesです。本当に重要な用件なら必ずボイスメールが残ります。学校・病院・配送会社など必要な番号は連絡先に登録しておけば、登録外=怪しいで判断できます。
- Q. 日本の家族からの国際電話と区別できる?
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国際電話は「+81」表示で来るので区別可能です。日本から「+1の米国番号にかけ直し」してもらうのではなく、+81のままかけてもらえばOK。
- Q. スマホアプリは無料版で十分?
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Hiya・Truecallerは無料版で基本機能は使えます。月$3〜$5の有料版にすると「録音ブロック」「迷惑番号自動学習」など追加機能。まずは無料版で試して、必要に応じてアップグレードがおすすめ。
まとめ:家族の安全は「守る力」から
スパム電話・ロボコール対策は、駐在員家族の守る力の基本中の基本です。渡米直後の数か月は特に集中砲火を浴びるので、引っ越し作業と並行して「キャリアフィルター+スパムブロックアプリ+不明発信者は消音」の3点セットだけでも入れておきましょう。
- キャリアの無料スパムフィルターを有効化(5分)
- donotcall.gov に家族全員の番号を登録(10分)
- iPhone:設定→電話→不明な発信者を消音 をON
- Android:標準の「スパム対策」機能をON+Hiyaなどのアプリ追加
- 家族で「知らない番号は出ない」ルールを共有



「守る力」シリーズは、駐在員家族が知らずに損したり危険にさらされないための情報をまとめていく予定です。次回もどうぞよろしくお願いします。







