アメリカのクレジットカードや住宅ローンの話になると、必ず出てくるのが「FICOスコア」という言葉です。
当ブログでも「FICO 700前後が目安」といった書き方をしていますが、そもそもFICOって何なの? という方も多いはずです。今回はこの数字の正体を、短くまとめておきます。
しろ


FICOスコアとは「支払いの信用度」を点数にしたもの
FICOスコアは、Fair Isaac Corporation という会社が算出している個人の信用力を表す点数です。範囲は300〜850で、高いほど「この人はきちんと返済する」と判断されます。
日本の信用情報にも似た仕組みはありますが、日本では点数が本人に開示されないのが普通です。アメリカでは自分の点数を自分で確認でき、それがカードの審査・住宅ローンの金利・賃貸物件の入居審査・携帯電話の契約にまで影響します。
アメリカでは「信用スコア=生活のパスポート」くらいの位置づけ。数字ひとつで選べる選択肢が変わります。
スコア帯の目安
| スコア帯 | 評価 | ざっくりの目安 |
|---|---|---|
| 800〜850 | Exceptional | ほぼ何でも通る |
| 740〜799 | Very Good | 好条件のカード・ローンが狙える |
| 670〜739 | Good | 一般的なカードは問題なく作れる |
| 580〜669 | Fair | 審査に落ちることが出てくる |
| 300〜579 | Poor | 審査はかなり厳しい |
駐在員がまず目指したいのは670以上(Good)です。ここを超えると、主要なクレジットカードは概ね問題なく作れるようになります。
何で点数が決まるのか
FICOスコアは、次の5つの要素の組み合わせで決まります。割合も公表されています。
- 支払履歴(35%)… 期日どおりに払っているか。最重要
- 利用率(30%)… 利用枠に対してどれだけ使っているか
- 信用履歴の長さ(15%)… カードを持ち始めてからの年数
- 新規の申し込み(10%)… 短期間に何枚も申し込むと下がる
- 種類の多様性(10%)… カード・ローンなど種類のバランス
上の2つで65%を占めます。つまり期日どおりに払い、使いすぎない。これだけで大半が決まります。
日本での信用情報はアメリカに引き継がれません。着任直後の駐在員はスコアが0点ではなく、そもそも存在しない状態からのスタートになります。
これが「アメリカに来たばかりだとカードが作れない」と言われる理由です。悪い評価をされているわけではなく、判断材料がないだけ、ということですね。
自分のスコアを無料で確認する方法
有料サービスに申し込む必要はありません。無料で確認できる手段がいくつもあります。
- Credit Karma… 無料でスコアと内訳が見られる定番。詳しい使い方は Credit Karma活用ガイド にまとめています
- Capital One CreditWise… カードを持っていなくても使える
- カード会社のアプリ… ChaseやAmexなど、明細画面にスコアを表示してくれるものが多い
これらのサービスで表示されるのは、FICOそのものではなく VantageScore という別の指標であることがあります。数十点ずれることがあるので、あくまで「目安と推移を見るもの」と考えてください。
スコアを育てる3つのコツ
① 期日を絶対に落とさない
一度の延滞が長く影響します。Autopay(自動支払い)を設定してしまうのが確実です。最低支払額だけでも自動にしておけば、うっかり延滞は防げます。
② 利用率を30%以下に保つ
利用枠が$5,000なら、請求額は$1,500くらいまでに抑えるイメージです。使いすぎている月は、締め日を待たずに繰り上げて払ってしまうのも有効です。
③ 最初の1枚を早く作って寝かせる
履歴の長さが効いてくるので、作れるようになった時点で1枚持っておくと後が楽になります。渡米直後でも作りやすいカードについては アメリカのクレジットカード比較 や JAL USAカードの記事 を参考にしてください。






よくある質問
- スコアを見ると下がるって本当ですか?
-
自分で確認する分(ソフトインクワイアリー)は下がりません。下がるのはカードやローンを申し込んだとき(ハードインクワイアリー)です。
- 帰国したらスコアはどうなりますか?
-
アメリカの信用情報は日本に引き継がれません。逆に、将来また渡米する可能性があるなら、カードを1枚残しておくと履歴が途切れずに済みます。
- 家族のスコアは合算されますか?
-
されません。あくまで個人単位です。配偶者にもスコアを育ててもらいたい場合は、本人名義のカードを持つか、Authorized User として追加する方法があります。
まとめ
- FICOスコアは300〜850で表される「支払いの信用度」
- 駐在員がまず目指すのは670以上
- 決め手は「期日どおりに払う」「使いすぎない」の2つで65%
- 渡米直後はスコアが低いのではなく、存在しない状態
- 確認は無料でできる。数字より推移を見る
数字そのものに一喜一憂する必要はありません。地味な習慣を続けていれば自然と育っていきます。









